接客のプロを目指し城崎温泉の老舗の宿へ (株)西村屋 豊岡市

千葉県船橋市→宇都宮市→名古屋市⇒豊岡市

情緒あふれるまち並みと不自由のない生活環境が決め手となりました


温泉街の老舗の宿で接客チームを束ねる

 柳が揺れる大谿川沿いに旅館やホテルが並ぶ城崎は、県内屈指の温泉地。その一角に立つ、創業160年の(株)西村屋が営む西村屋ホテル招月庭が冨松和幸さんの職場です。大学卒業後は名古屋の機械メーカーに就職したものの、もともと旅行が好きで「旅に関わる仕事、できれば宿泊施設で接客がしたい」と27歳で転職を決意。情緒があり、かつ不自由なく暮らせる観光地という条件で選んだのが、城崎温泉でした。「これまでいくつかの県で暮らしてきたので、特に不安はありませんでした」と振り返ります。

 客室係の出社は通常7時。朝食のサービスや客室の掃除を済ませ、11時半から16時半までの休憩を挟んで夕食のサービスなどをし、業務を終えるのは21時ごろ。「コロナ禍以前は外国人のお客さまも多く、日本流のおもてなしを喜んでいただけたのがうれしかったです」

 副部長に昇格した現在は、客室を担当することはなくなりましたが、朝食会場での案内業務のほか、スタッフのシフト作成などに力を注ぎます。

 1年単位の変形労働時間制のため、繁忙期は出勤が増える一方オフシーズンは休みが多く、連続休暇を取り自然の中でリフレッシュ。「城崎の外湯はもちろん、シルク温泉や新温泉町の湯村温泉にも行きました」

 昨年には、勤務先近くの社員寮から豊岡の市街地に新設された寮へ転居。通勤時間は車で15分かかるようになりましたが、日常生活に必要な物は近所でそろうので便利になったと感じているそうです。ふるさとから離れた地で着実にキャリアを積みながら、充実した日々を送っています。


△バックヤードで客室部のスタッフと朝のミーティング。

その日の業務内容などを確認します。


Iターン

(株)西村屋勤務 冨松和幸さん

千葉県船橋市生まれ。栃木県にある大学の航空宇宙工学科で材料学を学んだ後、愛知県名古屋市の機械メーカーで5年間、主に製品の強度解析業務を担当。2014年、(株)西村屋へ入社。客室部に所属し西村屋ホテル招月庭の客室係を務め、昨年、同部副部長に昇格。約50人のスタッフをまとめている。

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