オンリーワンの技術を持つ地元の企業で実力発揮
家族と暮らす多可町から隣の加西市内にある職場まで、緑の山々やのどかな田園風景が広がる中を車で走ること約30分。横山ななみさんが勤める伊東電機(株)は、物流倉庫や製造現場で活躍するモーター内蔵ローラーを使ったコンベヤの分野で世界シェア70%を誇るトップメーカーです。
「就職の条件は『グローバル』としか考えていなかったので最初は大阪で探していたのですが、兵庫県にこんなにも海外に強い会社があるんだと知ってから、地元で働くという選択肢を加えました」。そう振り返る横山さんは希望通り、同社の海外展開を前線を担うグローバル戦略課に所属しています。
電話やメールを通じてやり取りする相手は、同社が直接取引しているオセアニアの企業の人や、海外4拠点にある子会社の現地スタッフたち。製品・技術に関して日々、世界各地から寄せられる問い合わせに対応したり、見積もりを作成したりと業務は多岐にわたり、英語を使わない日はないほどだといいます。
利便性の高い大阪からのUターンに、「実は少し抵抗がありました」と告白する横山さん。「でも、いつかは実家に戻りたいという気持ちがあったし、貯金もできるからいいかなと思うようになりました。実際、仕事を終えて家に帰ったらおいしいご飯が待っている今の環境は最高です」とにっこり。「大阪まで1時間半ほどで行けるので、休みの日には買い物や友達に会いに出掛けます。今のところ選択に後悔はありません」と言い切ります。
△海外からの問い合わせに英語で対応。
「語学力不足を痛感しているので、もっと勉強しなければ」と
向上心を見せます。
Uターン
伊東電機(株)勤務 横山ななみさん
多可町八千代区で生まれ育ち、大学進学のため大阪府枚方市へ。在学中、カナダと中国に計1年間留学し語学力を磨く。就職活動中に、高校時代お世話になった塾講師に相談したのを機に伊東電機(株)の存在を知り、Uターンを決意。大学を卒業後の2018年4月、同社に入社。