日本一のかばんのまちへ (株)由利 豊岡市

和歌山市→西宮市⇒豊岡市

充実した製造環境でかばん作りの面白さにはまっています


日本一のかばんのまちでものづくりにやりがい

 和歌山県出身の加納康祐さんが就職を機に住み始めた豊岡市は、日本最大のかばん産地。勤務する(株)由利も、企画から製造、販売までを手掛けるかばんメーカーです。「ここは田舎ですけど、海外のお客さんとも取引をしていますし、仕事面でのデメリットは感じません。むしろ、豊岡のまちだけでかばんの材料がそろってしまうくらい製造環境は充実していて、素材の最新情報も入って来るので勉強になります」と、地場産業のまちならではの魅力を語ります。

 同社の事業の中心は国内外の有名ブランドをはじめとする企業からの委託生産。企画課の加納さんは、持ち込まれたデザイン画を基にパソコンで型紙を設計し、商談用の試作品を作るパタンナーとして活躍しています。「絵柄をどう形にするか、ゼロから一を作る部署なのでやりがいがあります」

 同じデザインでもパタンナーによって仕上がる雰囲気は全く変わるといい、加納さんは必ずどこかにプラスアルファの提案をするようにしているそう。「デザイナーから怒られることもありますが、『その方が使いやすくなっていいね』と採用されることもあって。そのせめぎ合いが面白いですね。ものづくりは奥深いなと実感しています」

 昨年からは自社のベトナム工場で現地のパタンナーへの指導も任されるようになり、日本のものづくりを伝える役割に新たなやりがいを感じているという加納さん。休日には仲良しの同期とバーベキューを楽しんだり、仕事終わりに城崎温泉に立ち寄ったりと但馬の自然を満喫し、英気を養っています。


△自作した型紙で皮からパーツを切り出し、仕上がりをチェック。


Iターン

(株)由利勤務 加納康祐さん

和歌山市生まれ。大学進学を機に兵庫県西宮市へ。経済学部だったことから当初は金融系を中心に就職活動をするも、幼い頃から好きだったものづくりに携わりたいと途中で方針転換し、2012年に(株)由利に入社。1年間の研修で各部署を経験した後、営業を経て、3年目に念願の企画部に配属された。

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