キャリアを考える=なりたい自分を明確に


昨今、面接試験やエントリーシートでよく聞かれる質問の1つに「10年後の自分について」というものがあります。学生の成長意欲や、ビジョンを描く力を知りたいという企業側の意図もありますが、それと同時に、就職する事がもはやゴールではなくなったという時代的背景があるのではないでしょうか?

終身雇用や年功序列が当たり前だった時代では、ある意味会社の辞令一つでキャリアが作られてきたと言っても過言ではありませんでした。また退職後の生活も、退職金や年金で保証されてきました。

しかし、その崩壊がキャリアの主体を「企業」から「個人」へと変化させ組織の一員であっても、そうでなくても、激変する時代の変化に対応し、自らの力で生きていくという生命力が益々求められる時代になりました。

自己研鑽を重ね、いかに自身の市場価値を高め、代わりのきかない自分であり続けられるか?その機軸に据えるのは、やはりキャリアビジョンです。ライフステージの変化やフレキシブルな働き方によって多様化するものの私達は人生の多くの時間を仕事に費やします。仕事が輝かなければ、人生そのものが輝かない、とするならば、自分自身がどんな人生を歩みたいのか?どんな自分で在りたいのか?キャリアを考える上で、「なりたい自分を明確にする事」は欠かせません。

自分の求めるものがはっきりしていれば、環境の変化に応じた柔軟な発想によって、たとえ目の前のキャリアの目標や方向を失った時にも、新たな自らの価値を創る場所を求める事もできるのです。

アメリカの組織心理学者エドガーシャイン博士が提唱したキャリア理論に「キャリアアンカー」というものがあります。

自身がキャリアを選択する上で、重要度の高い価値観や欲求を知るための手段として、以下の8つの軸と重要度の高い価値観が有効とあります。

「キャリアアンカー」8つの軸

管理能力
 管理職に就くことを重視する考え方。人のマネジメント、面倒を見る事で成長する

技術的・機能的能力
 1つの分野でエキスパートになる事を好む

安全性
 継続性と安全性の優先順位が高く、リスク回避が大事

創造性
 クリエイティブな仕事、新規事業の創造を好む

自律と独立
 自分の決めたやり方で仕事を進める事を望む

奉仕・社会献身
 人や社会の役に立つ事を望む

純粋な挑戦
 困難な問題に立ち向かう事を好み、そこから得られる刺激がモチベーションとなる

ワークライフバランス
 仕事とプライベート どちらも大切に考え、両者のバランスを重視する
自分がどの軸に当てはまるのか?どんな価値観を重要視しているのか?なりたい自分を考える事は、キャリアを考える上での大切な一歩と言えるでしょう。

記:「ひょうごで働こう!マッチングサイト」運営事務局

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